2016.11
お知らせ
労働基準法改正の進捗について
民進、共産、自由、社民の野党4党は11月15日、労働基準法改正案の修正案「長時間労働規制法案」を衆院に共同提出しました。改正案は4月に提出されておりましたが、話題となっている大手企業社員の過労自殺を受け、長時間労働の罰則を強化などの案を盛り込んだと思われます。内容としては、長時間労働を規制するため「労働時間の延長の上限規制」「インターバル規制の導入」「違反事例の公表」「罰則の強化」などを盛り込まれているようです。違法な時間外労働をさせた場合の罰則を「6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金」から「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」に引き上げる方向も出されております。
わざと労働時間管理をしない悪質な経営者ほど、結果として残業代支払いを免れるという事例もあるようです。今回の改正法案はそのような現状を転換する流れを生み出すものと考えられます。
野党案ではありますが、安倍政権は、内閣官房に『働き方改革実現会議』を設置して長時間労働抑制の方策を議論しています。野党案の示した方向での法改正はまさに『働き方改革』に直結することにもなることから、実現される可能性が高まっていると考えられ、取組が遅れている企業にとっては早めの対策着手が必要です。