アビリタス
ホスピタリティ株式会社
アビリタス ホスピタリティ(株)を訪問させていただき、石橋 人事法務 ディレクターよりお話をお伺い致しました。
- e-works:アビリタス ホスピタリティ(株)はどのような会社でしょうか?
- 石橋様:アビリタス ホスピタリティ(株)はホテル・旅館投資を多角的に支援する専門集団として、資産管理、運営支援、コンサルティングサービスを提供しています。
アビリタス ホスピタリティの業務内容に関しては、当社ウェブサイトをご覧ください。
また、週刊東洋経済のタイアップ記事に、ホテル投資や当社のサービスについてわかりやすく紹介されていますのでご参考にして下さい。
- e-works: 次に、アビリタスの人事法務の業務についてご紹介下さい。
- 石橋様:人事法務チームは、企業の最大の資産である人材の力を最大限に引き出せるよう、独自の制度やシステムを開発し、スタッフのモチベーションや質を高め、生産性とコンプライアンスを同時に向上させるサービスを提供しています。
具体的に云うと、人事主要指標(KPI)の活用をはじめ、従業員調査、360度評価、コンプライアンスレビュー などのプログラムを通じて、最適な人員配置を可能にし、スタッフ個々の能率やモチベーションを高め、法令の遵守、マネジメントの改善などを実現します。
また、“アビリタス ホスピタリティ ユニバーシティ”という分野別の研修等を提供し、戦略的な人材育成を行うなど、幅広いサービスを提供しています。
- e-works: なるほど、ホテルに対して勤怠管理システムの導入を自ら実践されているのも、人事法務の役割を達成する為に行っている訳ですね!それでは、勤怠管理システムの役割についてどのように考えられていますか?
- 石橋様:ホテル業に於ける勤怠管理の役割で最も重要な項目は下記の4つになります。
- シフト作成と、そのシフトの生産性の分析
- 打刻に基づいた実績データ収集
- 時間外等の勤怠実績の承認
- 実績データに基づいた生産性の分析
シフトを適切に計画し、勤務が終わった後その生産性がどうだったのかを分析する、このシンプルなPDCAサイクルを徹底して繰り返す事でホテルの生産性は向上します。
然しながら、このサイクルをスムーズに回すためには、出きるだけ手間をかけずにサイクルを回せるよう自動化を図らなければなりません。勤怠管理システムの役割は正にここにあります。
- e-works: アビリタス ホスピタリティ(株)ではオリジナル勤怠システムという用語をお使いになるようですが、理由をご説明下さい。
- 石橋様:アビリタス ホスピタリティ(株)では、勤怠管理システムがその役割を果たせるように、2009年に導入したシステムを2012年に、より直感的で効率的に操作でき、部署単位で簡単に勤務状況を測定できるように改良しました。
この作業の中で、ホテル業のニーズに真にマッチするよう弊社が保有する数々のノウハウを埋め込みました。この結果、スタッフの労働時間をリアルタイムで把握でき、生産性分析をタイムリーに行うことができるようになりました。現在各ホテルに順次導入中ですが、ゲスト数予測とスタッフの配置のバランスを見ながら無駄を省き、より効率的で働きやすい職場環境を実現できる下地が整いつつあります。
このような経緯からホテル業に合うオリジナリティを持ったシステムという意味でオリジナル勤怠システムと呼称するようになりました。
- e-works: 次に、アビリタスの人事法務の業務についてご紹介下さい。
- 石橋様:まとめると、以下の点になります。
- 1. ミッション(役割)を達成できるシステム
- パッケージソフトにホテル業特有機能を付加し、システムの役割(シフト作成・分析、打刻、承認、実績分析)を手間をかけずに果たすことができる仕組みを構築しました。
- 2. インフラコストの低減
- オリジナル勤怠システムは、ホテル毎に異なる勤怠ルールを採用しながら、単一システム・単一サーバーで動作します。この仕組みによりインフラコストを下げる事ができました。また、サーバーをクラウドで運用しているのでシステムの運用も楽になっています。
- 3. パッケージソフトデータの有効利用
- パッケージソフトには、蓄積したデータを取り出して二次加工に供する仕組みがありました。データを取り出して業務にあった形で再利用する方法はミッションクリティカルなシステムには非常に便利な手法でした。二次加工をするには、VB(ビジュアルベーシック)の知識が必要になりますが、アビリタス ホスピタリティ㈱は1/4以上の社員がVB学習を受けており、専門ニーズの取り組みができる体制ができているので楽に取り組めました。
- 4. 手当てなど特殊処理、給与システム連携
- ホテル業では手当てについて複雑な形態がありますが、上記3.の二次加工のし易さにより、カスタマイズ無しで、ほぼ全ての手当に対応できる仕組みになっています。
また、複数のホテルを対象とすると給与システムの種類も複数発生しますが、これも二次加工のし易さにより、容易に自動連携をとることができる仕組みになっています。
- 5. 柔軟な導入
- 複数のホテルを対象とすると、スタッフの方のシステム化の経験度合いにより柔軟に対応すべき業務が発生します。
例えば、始業・終業時刻を例にとって見ると、紙に一旦記録し管理者が月末にまとめてインプットするホテル、マークシートに記録しインプット作業を省くホテル、各スタッフがシステムに都度インプットするホテルというように最適な方法が変わってきます。
これを一つに統合するのでなく、柔軟に対応でき且つ順次レベルアップできることが、スムーズなシステム化には重要な要素となります。
- 6. 生産性向上
- 生産性を上げるためには、週次で時間をモニターし、月次で人件費を評価できる仕組みが必要です。また、第一線のマネージャーの方だけでなく、総支配人や部長レベルの方も含めた上司の方も、そのモニタリングに参加できる必要があります。このモニタリングサイクルをいかに簡単に回せるかが、生産性向上に直結するので、最重要ミッションの一つとして取り組みました。但し、この部分にはまだ課題が残されておりまして、イーワークス様の協力の下、引き続き改善に取り組んでまいります。
- e-works: 石橋様、貴重な情報をいろいろお伺いでき有難う御座いました。今後とも宜しくお願い致します。